ハーベイ・ブラッドショー指数計算機
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ハーベイ・ブラッドショー指数(HBI)は、慢性炎症性腸疾患であるクローン病の活動性の重症度を評価するために用いられる。この簡便な計算式は、全身状態、腹痛、排便回数、合併症、腹部腫瘤の有無など、いくつかの因子に基づいて患者の疾患活動を評価する方法を提供する。各因子が得点化され、合計値が疾患活動の指標となる。
過去の経緯
HBIは、1980年代にハーベイとブラッドショーによって、クローン病活動性指数(CDAI)を修正して開発された。この指数は変数の数を減らすことで疾患モニタリングを簡素化し、臨床医が日常診療で患者を評価することを容易にする。
計算式
ハーベイ・ブラッドショー指数(HBI)は、5つの主要な構成要素の合計として計算される。
\[ \text{HBI} = \text{全身状態} (0-4) + \text{腹痛} (0-3) + \text{1日あたりの水様便数} + \text{合併症} (0-1) + \text{腹部腫瘤} (0-3) \]
ここで:
- 全身状態は0(良好)から4(非常に悪い)の尺度で評価される。
- 腹痛は0(なし)から3(重度)で得点化される。
- 排便回数は1日あたりの水様便数を表す。
- 合併症は、膿瘍や瘻孔などの腸管外合併症を考慮し、0(なし)または1(あり)で得点化される。
- 腹部腫瘤は0(なし)から3(明らかで圧痛あり)の範囲である。
計算例
以下の症状を示す患者:
- 全身状態:2
- 腹痛:1
- 排便回数:5
- 合併症:0
- 腹部腫瘤:1
HBI計算は次のとおりです。
\[ \text{HBI} = 2 + 1 + 5 + 0 + 1 = 9 \]
重要性と使用例
HBIは、クローン病の経過観察と治療方針の決定のために臨床現場で広く使用されている。スコアが高いほど、疾患活動がより重症であることを示す:
- 軽症: HBI < 5
- 中等症: HBI 5-7
- 重症: HBI > 7
これは医師が治療への反応を評価し、治療の調整を決定するのに役立つ。特に外来診療や迅速な疾患評価が必要な場合に有用である。
よくある質問
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HBIとCDAIの違いは何ですか?
- HBIはCDAIの簡略版であり、変数の数が少なく、日常臨床で使用するためのより実用的な採点方法を採用している。
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HBIスコアが高いとはどういう意味ですか?
- HBIスコアが高いということは、より重症のクローン病活動性を示し、より積極的な治療が必要になる可能性がある。
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HBIはクローン病の診断に使用できますか?
- いいえ、HBIは診断ツールではありません。クローン病と診断されている患者の疾患活動のモニタリングに使用されます。
この計算式は、クローン病の長期管理に関与する消化器科医や臨床医にとって不可欠である。これは疾患状態の迅速な評価を可能にし、治療戦略のタイムリーな調整を支援する。