シンプソンの3/8公式計算機
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背景
シンプソンの3/8公式は、数学者トーマス・シンプソンにちなんで名付けられた数値積分法の一種であり、シンプソンの1/3公式の拡張で、ニュートン・コーツの公式に属する。これらの方法は、特に標準的な方法では容易に積分できない関数に対して、定積分を近似するために設計されている。3/8公式は、関数が積分区間で滑らかで連続している場合に特に有用であり、台形公式よりも精度が高い。
計算式
シンプソンの3/8公式は、次の式で表される。
\[ \inta^b f(x) \, dx \approx \frac{3h}{8} \left[ f(a) + 3 \sum{i=1}^{n-1} f(xi) + 2 \sum{i=1}^{n-3} f(x_{3i}) + f(b) \right] \]
ここで:
- \( a \) は積分の下限
- \( b \) は積分の上限
- \( n \) は区間の数(3の倍数でなければならない)
- \( h = \frac{b - a}{n} \)
- \( f(x) \) は積分する関数
計算例
区間数3でシンプソンの3/8公式を用いて、関数\( f(x) = x^2 \)の0から1までの積分を計算する。
- 下限 \( a = 0 \)
- 上限 \( b = 1 \)
- 区間数 \( n = 3 \)
- \( h = \frac{1 - 0}{3} = \frac{1}{3} \)
公式を適用する。
\[ \int_0^1 x^2 \, dx \approx \frac{3 \times \frac{1}{3}}{8} \left[ f(0) + 3 \times (f(\frac{1}{3}) + f(\frac{2}{3})) + f(1) \right] \]
\[ = \frac{1}{8} \left[ 0^2 + 3 \times \left( \left( \frac{1}{3} \right)^2 + \left( \frac{2}{3} \right)^2 \right) + 1^2 \right] \]
\[ = \frac{1}{8} \left[ 0 + 3 \times \left( \frac{1}{9} + \frac{4}{9} \right) + 1 \right] = \frac{1}{8} \left[ 0 + 3 \times \frac{5}{9} + 1 \right] = \frac{1}{8} \left[ \frac{15}{9} + 1 \right] = \frac{1}{8} \times \frac{24}{9} = \frac{24}{72} = \frac{1}{3} \]
重要性と適用事例
シンプソンの3/8公式は、関数が複雑であるか、離散的な点でのみ既知である定積分の解法において有用である。この方法は、物理学、工学、経済学などの分野で、実際的な応用において正確な数値積分が必要となる場合に特に有用である。
よくある質問
-
シンプソンの1/3公式ではなく、シンプソンの3/8公式を使用する理由は何ですか?
- シンプソンの3/8公式は、区間数が3の倍数の時により正確である。1/3公式と比較して、特定の関数に対してより広い区間でより良い結果を得ることができる。
-
この方法に任意の数の区間を使用できますか?
- いいえ、シンプソンの3/8公式を正しく機能させるには、区間数\( n \)は3の倍数でなければなりません。
-
どのような種類の関数がシンプソンの3/8公式から恩恵を受けますか?
- 積分区間で滑らかで連続的な関数は、一般的にこの公式を用いて積分するとより正確な結果が得られる。