バラクタダイオード計算機

バリキャップダイオードとも呼ばれるバリクタダイオードは、印加電圧によって可変コンデンサとして機能するように設計された半導体ダイオードの一種です。これらは、電圧制御オシレータ、RFフィルタ、および同調回路で広く使用されており、これらの回路ではダイオードにかかる逆バイアス電圧を変更することで静電容量を調整できます。

歴史的背景

バリクタダイオードは、周波数アジャイル無線システムに対する需要の高まりにこたえる形で、1950年代初期に発明されました。これによって、可動部品を使用せずに電圧制御オシレータ、位相ロックループ、その他の可変RF回路を開発できるようになり、無線周波数設計とアプリケーションに革命をもたらしました。

計算式

所定の逆バイアス電圧\(V\)におけるバリクタダイオードの静電容量\(C\)は、次の式を使用して計算されます。

\[ C = \frac{C_0}{(1 + \frac{V}{V_b})^m} \]

ここで:

• \(C_0\)はゼロバイアス時のダイオードの静電容量(ファラド)です。
• \(V_b\)は障壁電位(ボルト)です。
• \(V\)は印加される逆バイアス電位(ボルト)です。
• \(m\)は変調係数で、通常は0.5〜2です。

カットオフ周波数(\(f_c\))と品質係数(\(Q\))は次のように計算されます。

\[ f_c = \frac{1}{2 \pi R_s C} \]

\[ Q = \frac{f_c}{F} \]

ここで:

• \(R_s\)は直列抵抗(オーム)です。
• \(F\)は動作周波数(MHz)です。